社会福祉法人 光風会

陸王?

書店で陸王のタイトルの書籍が平積みされている。オートバイの陸王のことかと思ったが(戦前・戦後を通じて日本のメーカーが作った和製ハーレーダヴィッドソン)、下町ロケットでおなじみ池井戸潤の小説である。創業百年の足袋の老舗「こはぜ屋」がランニングシューズの開発に乗り出すという話である。

陸王とは力王足袋をもじった名前なのか、興味がわいたので購入した。地下足袋が好きでよくはいているということと、高校時代、陸上競技部に所属し、長距離をやっていたからだ。高校生の頃、マラソンシューズといえば鬼塚タイガーの靴が流行していて、鬼塚の靴は憧れであり、履けば早くなるような気がしたからだ。鬼塚のマラップ(マジックランナー)がほしかった。その頃の値段で3000円程度、学校の授業料が月1600円、映画が350円の時代。グリーンの靴底で足回りに小さな穴が開いており、走るたびに空気が出たり入ったりするもので走っているときに足回りの熱を除去してくれると評判だった。

小説の中では、「こはぜ屋」が新開発のための資金を銀行に融資をお願いしたり、製造したシューズをランナーに無償提供していく話、老舗ブランドのシューズメーカーとの開発競争等その展開で、最後はどんでん返しで「こはぜ屋」が一矢報いる話である。陸王は久々に読書の楽しさを感じさせた本だった。

リオデジャネイロオリンピックでは、陸上競技のシューズとウェアーをアシックスが、ミズノが卓球やバドミントンのラケットやシューズを提供したとテレビで紹介されていた。メダルを獲得した福原選手や奥原希望選手の活躍はスポーツ関連ブランドの絶好のPRになったのではないか。